サステイナブルコーヒートーク


エコ元年 & サステイナブルコーヒー元年

川島: 今、サステイナブルコーヒー協会の設立を、みなさんにボランティアで手伝っていただいているのですが、コーヒー業界の一部からは、サステイナブルコーヒーにたずさわる団体を囲い込んで一儲けしようとしているのではないかという見方も出てきているんです。僕はガッカリしました。そういう考え方自体がサステイナブルじゃないじゃないですか。誰か1人がハッピーになるのではなく、みんなで共有して、みんなで考えて、みんなで解決しようよ、そしてみんなでシェアしようよ、というのがサステイナブルの基本形ですから。

生駒: 社会貢献については、日本ではまだ十分に理解されていないですよね。八百万(やおよろず)の神の国で、おのずとみんな助け合って生きているんだよといった伝統の中で守られてきたところがあると思うんだけど、分断された近代社会の中ではそれは機能しないんですよね。キリスト教世界と違って建て前がありませんから。

でも1995年の阪神淡路大震災でボランティアの概念が変わりましたよね。その後、NPO法案ができて、9.11があって、2007年は「エコ元年」だと思っています。少しずつ日本人の意識も変わってきていると思います。

写真(川島)川島: 僕も2007年を「サステイナブルコーヒー元年」と呼んでいるんですよ。7月に東京ビッグサイトでサステイナブル・コーヒー・シンポジウムの第1回目を開いて、サステイナブルコーヒーにたずさわる団体が世界中から7団体も集まってくださって、業界のかたや消費者のかたにも参加いただいたのですが、それだけの数の団体が一同に会したのは世界で初めてだったんですよ。日本ではまだサステイナブルコーヒーの認知度は低いですが、逆に世界に発信できるくらいになって欲しい、していこう、という意図でそう呼んでいます。

ファッションも、新しい世代の若者も、コーヒーも、これからもっともっと大きな影響を社会に与えていくことができると思いますし、やっぱり前進を止めちゃいけないと思いますから、これからもいろいろな接点を持たせていただきたいと思います。

生駒: 喜んで! いろいろまたご一緒させてください。

大城: 今後もよろしくお願いします。今日は楽しかったです。

川島: 本日はどうもありがとうございました。

2007年11月11日収録

生駒 芳子(Yoshiko Ikoma)
東京外国語大学を卒業後、フリーランスのライターとなり、ファッション、アートの記事を雑誌、新聞に執筆。数々のインターナショナル誌を経て、2004年より「マリ・クレール」の編集長に就任。2007年は「プラネット・キャンペーン〜地球規模で考えよう!」を展開。08年は「地球の未来は女性がつくる!」をテーマに「ローズ・キャンペーン」を展開する予定。
大城 早苗(Sanae Ohshiro)
大学院生(東京大学大学院 環境学研究系国際協力学専攻 修士課程)。2005年よりコーヒーサロン開催に携わる。2006年1月よりAGS 東京大学学生コミュニティー運営メンバー。2007年2月、3月にそれぞれに持続可能な社会を創るための日本ユースサミット/世界学生サミットを開催する。
川島 良彰(Jose Y. Kawashima)
75年にエルサルバドル国立コーヒー研究所入所。81年にUCC上島珈琲株式会社入社。ジャマイカ(ブルーマウンテンコーヒー)、ハワイ(コナコーヒー)、インドネシア(マンデリンコーヒー)にて農園開発にたずさわる。03年に帰国。05年に執行役員 農事調査室長に就任。07年に退社。現在は、みずからコーヒービジネスをおこなうかたわら、日本サステイナブルコーヒー協会の理事長を務める。最新の著書「コーヒーハンター―幻のブルボン・ポワントゥ復活」が平凡社から発刊中。